Science 科学、学問、知識
サイエンスとは、「知ること」である。究極の目的は、真理の解明である。たとえば、熱力学は、熱機関の基礎となる知識であるだけではなく、地球創生の真理を解明するための学問である。

われわれの事をホモ・サピエンス(Homo Sapiens = 知識を持ったヒト)と言う。このサピエンス(Sapiens)も、サイエンス(Science)と同じ意味で、「知ること」である。

今日、特に日本では、科学＝サイエンスと言うと、自然科学(Natural Science)を指すことが多いが、本来は、社会科学(Social Science)を含む学問・知識全体を指す。

万学の祖、アリストテレスの昔から、自然科学（Physike = Physic) は、科学のうちの、理論学（Theoretike = Theories) の更に一分野である。
※物理学を指すPhysicsは自然科学(Physic)の学問(ics)と言う意味である。おおむね１７世紀ごろにできた言葉で、このころからScienceは自然科学を指して用いられるようになった。

Technology 工学
テクノロジーと言う言葉は、技能をあらわす「テクネ」に、体系化された、と言う意味の「ロジー」をつけた言葉である。
テクネは、「秘伝」と言う意味も持ち、１８世紀の産業革命以前は、技能を身につけるには、経験を積む以外にはなかった。
ドラッカーによれば、知識とは、それ以前は人間の行為に関するものではなかった、と言う。
プロフェッショナルの条件−P.F.ドラッカー

Technology:Scientific knowledge used in practical ways in industry. (OXFORD Advaced Leaner's DICTIONARY)
この場合の Scientific knowledge とは、広い意味のScience(科学)ではなく、自然科学の知識、と言う意味だろう。工業分野における実用的な自然科学の知識。つまり、テクノロジーとは工学知識または単に工学のことである。

Engineering 技術
技術とは、自然界にないものを作り出すことである。と田口 玄一博士は書かれている。
タグチメソッドわが発想法―なぜ私がアメリカを蘇らせた男なのか−田口 玄一

Engineering:The activity of applying scientific knowledge to the design, building and control of machines, roads, bridges, electrical equipment, etc. (OXFORD Advaced Leaner's DICTIONARY)
科学知識を用いて、機械や道や道路や電気製品を設計したり作ったり制御したりすること。

科学技術
ここでは、「科学と技術」 Science and Engineering と言う意味で用いる。 Science(科学)はTechnoligy(工学)を含む。
ここまで説明してきたとおり、Science Technology と言う言葉は、(自然)科学工学、と言う意味になり、単に工学 Technology と言うのと同じである。英語には、 Science Technology と言う成句はなく、これは和製英語である。（Science and Technology と言う成句は存在する。自然科学と工学、と言う意味だから特に違和感のない言葉である。）

ものづくり
私はものづくりと技術を区別しない。ものづくり、と言うと、単にものを加工したり、組み立てたりする作業を指すことがあるが、そうではない。
私の定義は、「思想を形にすること、その上で必要な一連のプロセス」である。つまり、Engineering (技術)と全く同義である。

参考
Yahoo! アメリカのディレクトリサービス

Science と Social Science と言うのがある。　Science Technology と言うカテゴリはない。Scienceは今では自然科学を指すようだ。
Scienceの中をのぞいても、Technologyのカテゴリは見当たらない。あってもよさそうだが。
EngineeringはScienceの中にある。