技術倫理〈1〉
著者のCaroline Whitbeckは、ボストン大で哲学修士、MITで哲学博士を取った哲学者だ。現在は、ケース・ウェスターン・リザーブ大学ビーマー=シュナイダー倫理学特別教授である。(本書、著者略歴から)
技術倫理の文字通り第一人者である。
技術倫理について何か一冊、といわれたら迷わずこの本をお勧めする。
前半は、用語の定義から入るのでやや難解で読みづらい部分もある。後半は、ケーススタディで構成されていて、読みやすい。
スペースシャトル・チャレンジャーの事故についても載っている。
このケースは様々な技術倫理関係の書物で取り上げられているが、技術倫理問題として最初に取り上げたのは、Caroline Whitbeckだ。
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この本を読んで気付いたこと
技術倫理には正解はない。
あれしちゃいけない、これしちゃいけない、とルールで縛ることじゃないんです。責任とか、法とも違うんですね。
大学で、今年は技術者倫理を教えてくれと言われていて、9月から開講なのですが、どうやって学生に教えるか、頭の痛いことです。試験なんてどうするんだろうねえ。って今頃言ってどうする(笑)。
投稿者 suzuki : 2005年07月19日 08:11
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