トラバに反応してみる
せっかくトラバをもらったので、ちょっと反応してみる。
この記事、
http://re-works.no-blog.jp/yes35813/2005/09/post_4dc9.html。
竹中大臣が民間業者に委託して作った郵政民営化説得シナリオがあるらしい。
出所はこちら、
http://tetsu-chan.com/tegami/221_gou.htm
要するに、マーケティングで言う、対象顧客をセグメント化するチャートなのだが、軸を「経済知識軸」と「構造改革理解度」で選んでいる。(ちなみに、経済知識軸にIQと言う言葉が用いられているので、みんな誤解して反応している。このIQと言うのは、たとえば本田健さんの言うところの、お金のIQと言う意味で、いわゆる知能指数ではない。)
戦略とは、「経営資源を最適に配分する」。そのために顧客を選び、戦い方を選び、武器(商品やマーケティングツール)を選ぶことだ。
いきなり顧客ターゲットを選んでいるが、どうやって決めたのか?
この2つの軸で考えるのがいいのか?
そもそも、「ポジショニング」は、戦争で言えば、要地、陣地、と言う意味。つまり、戦場をどう選ぶか、と言うことなんだけど、このチャートはポジショニングと言えるかというと言えない。
戦場を選ぶには、まず、自軍の戦力や兵器の能力が最も有利に展開できる場所を考えないといけない。
ものすごく簡単に言えば、白兵戦によるゲリラ戦なら山岳地帯や市街地、飛び道具を使った遠隔戦なら広い見晴らしのいい地域。
次に、マーケティングツールなんだけど、これも唐突に出てくるのが、折込チラシ。根拠は、アメリカでやったキャンペーンがあたったから。と言うお粗末なもの。
折込チラシは限定されたエリアの戦略に有効だ。総選挙などの全国エリアの広告には元々不向き。
しかも、折り込みチラシだからいい、と言うのではない。内容を変えるだけでチラシの反応率が10倍違う例もある。アメリカの例をあげて効果有り、と言うのだが、その内容まできちんと精査したのか疑問だ。
「その精読率はきわめて高い」(P.3)と言うのが笑える。そりゃあ、普通折り込みチラシと言うのは近所のスーパーとかが出すからねえ。それに、内容が悪ければ読みませんよ。折り込みチラシだから読むってもんじゃない。
きわめつけは商品(コンテンツ)「(なるほど郵政)民営化ってそう言うことだったのか会議(仮称)」だ。
要するに影響力のある人に語ってもらおう、と言うわけなんだけど…。
そりゃあ、ドラゴンボールZのミスター・サタンのような影響力のあるスーパーヒーローがいればいいですよ。一言言えば、全地球人類が元気玉にエネルギーをくれるような。
(ここんとこ、わからない人は、DRAGON BALL Z DVD BOX DRAGON BOX VOL.1、DRAGON BALL Z DVD BOX DRAGON BOX VOL.2を見てください。)
人は、誰が語ろうが、説得しようが、動かないもんなんです。
要は語り方が大事だ、と言うことがわかってない。
要するにマーケティング戦略と言うのは、最終的に顧客に商品を買ってもらうために、こうやって、あーやって、その前にこうやれば…と段階的に設計するもの。そして、反応率はこのくらいだから、このくらいの規模の広告を展開して…とやるもんなんです。アメリカを手本にするなら、アメリカの手法をもっと研究して欲しいもんですね。保険会社とか、ものすごく考えているから。
そもそも、戦略を外注に丸投げってどう言うことでしょう?
戦略は、戦争なら将軍、会社なら社長、政府なら大臣の立てるもんです。
こんなものに血税1億5600万円もつぎ込んだのか…。
それだけの費用で私のコンサルティングを受ければ、この256倍は効果のある戦略ができる。もちろん私はそんなに高くないです。一時間たったの30万円。
投稿者 suzuki : 2005年09月07日 09:26
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